地方移住・地方在住のフリーランスという働き方

白岩 美穂さん、渡部 雅絵さん
先輩移住者

子育ての真っただ中にいると、「子どもとの時間も大事にしたい」「でも、自分の仕事もあきらめたくない」と思うことはありませんか?

とはいえ、子どもの送り迎えや体調不良など、まとまった時間を確保するのがむずかしく、再就職の選択肢が限られてしまうことも少なくありません。そんな中で、「自分には何もできないのかな‥」と不安や孤独感を抱く方も少なくないでしょう。

そこで知っていただきたいのが「フリーランス」という働き方です。
会社や組織に属さず、個人のスキルを活かして企業などと業務委託を結ぶスタイルで、時間や場所にとらわれないのが大きな特徴。
子育てを優先しながら、自分のペースで仕事を続けることができる新しい選択肢として、今、注目を集めています。

とはいえ、
「田舎暮らしでフリーランスなんてできるの?」
「特別なスキルがないと無理なんじゃない?」
そんなふうに思ってしまうかもしれません。

そこで今回は、福島県の県南地方で実際に子育てをしながら、フリーランスとして活躍するお二人にお話を伺いました。

今回ご紹介するお二人も、最初から特別なスキルがあったわけではありません。子育てと両立しながら「とりあえずやってみよう」と挑戦を重ねる中で、自分らしい働き方を築いてきました。

この記事を通じて、「わたしにもできるかもしれない」と前向きな気持ちになっていただけたら嬉しいです。ぜひ、最後までお読みください。

 

 


目次

プロフィール

地域とつながりながら広がるフリーランスの可能性

不安とともに走り出した駆け出し時代

足りないものを知ってからはじまったスキルアップ

「家族の助け」と「工夫」で成り立つ

「楽しい」が続ける原動力

一人だからこそ、自分を守れる判断力を

小さな一歩を踏み出す勇気


白岩 美穂:郡山市出身で、4年前に夫の実家がある泉崎村へ家族で移住。8歳と4歳の2人のお子さんを育てながら、3年前にフリーランスへと転身。現在は動画クリエイターとして、動画編集をメインにSNS運用、広報・PR業務などを手掛けている。ふくしま創生塾や起業家コミュニティにも積極的に参加し、スキルアップや人脈を広げ、現在はオンライン・オフライン問わず幅広く活躍している。

渡部 雅絵:白河市出身、現在は須賀川市に在住。中学校3年生、中学校1年生、8歳の3人のお子さんの子育てに奮闘しながら、時間に融通の利く働き方を求めて3年前にフリーランスへと転身。WebデザイナーとしてLP制作やロゴデザインを手掛ける傍ら、女性起業家を支援する団体を運営するなど、地域の女性の小さな”やりたい”を応援する活動にも力を入れている。

(聞き手)
小針 有梨花:生まれも育ちも郡山市のフリーランスライター。「組織という枠にとらわれずに、自分らしく自由に働きたい」という想いから、2年前にフリーランスに転身。特別なスキルがあったわけではなく、勢いで飛び込んだのが正直なところ。現在は取材やWebライティングをメインに行っている。


 

 

地域のつながりで広がるフリーランスの可能性

 

ー 現在行っているお仕事の内容

 

小針 本日はよろしくお願いいたします!早速ですが、お二人は今、どんなお仕事をされているんですか?
白岩 わたしは動画クリエイターとして、InstagramのリールやYouTubeの動画編集などを行っています。
ご要望があれば、企画・台本づくりから投稿まで、まとめて任せてもらうこともあります。
小針 クライアントさんのSNS運用をトータルでサポートされているのですね!
白岩さんが編集されている動画は、どんなジャンルのものが多いのですか?
白岩 ジャンルは本当にいろいろで、サービス紹介や、ノウハウなどを伝える情報発信型の動画など、幅広く制作しています。
小針 ちなみに、クライアントさんとはどういったところで出会うのでしょうか?
白岩 過去に所属していた起業家コミュニティでのご縁や、そこで知り合った方からのご紹介でお仕事につながることが多いです。
小針 オフラインだとどうでしょうか?
白岩 オフラインですと、一般社団法人 産業サポート白河が行っている起業家セミナーによく出席しているので、そこから人脈が広がり、地元企業さんからご依頼をいただくこともあります。
小針 白河市ではそういったセミナーも開催されているんですね!
一般社団法人 産業サポート白河では、他にどんなことをサポートしてくれるんですか?
白岩 フリーランスとして働く中で壁にぶつかったときに、相談員の方に相談に乗っていただいています。何度も通っているうちに、今ではふらっと立ち寄れるような関係性になっているんです(笑)。
わたし自身、昨年は福島県主催の「ふくしま創生塾」に参加していたのですが、その中で”自分はこれから何をしていけばいいんだろう‥”と何度も壁にぶつかっていました。
そんなときも産業サポート白河の相談員さんに話を聞いていただいたことで、少しずつ道が開けていくような感覚がありました。「こういうことをやってみたい!」と相談したことを覚えていてくださり、新しいアイデアや次の一歩につながるきっかけをいただけることもあります。
小針 困ったときに相談ができて、さらに地元企業さんとのつながりまで広がるなんて、とても心強いですね。
続いて渡部さんに、現在のお仕事をお伺いします。
渡部 わたしはWebデザイナーとして、Web制作やLP制作、ロゴ作成のブランディングなどをメインにやっています。
加えて、クリエイターさんのマネジメントや、起業を目指す女性を応援する任意団体を立ち上げたりもしているんです。
小針 その任意団体、とても気になります!
具体的には、どんな活動をされているんですか?
渡部 具体的には、県南地域に住む女性の小さな”やりたい”を応援するために、「スタートアップマルシェ」を開いたり、女性起業家向けに交流会を運営したりしていています。
小針 その団体を立ち上げた目的はなんだったのでしょう?
渡部 わたしがフリーランスをはじめた頃は、「小さなステップアップを目指す女性が集まれるコミュニティ」は県南地域にはまだなかったんです。
相談できる相手も少なくて、正直、孤独感を感じることもあって…。
そういった方が集まって、不安を解消し、一歩踏み出せるような場所を作りたい。そんな想いで立ち上げました。
小針 始めた頃の孤独感、わたしもかなり感じていました。
同じ境遇の方と交流できる場があるだけでも、心が軽くなりますよね。
先ほどお話にありました「スタートアップマルシェ」とは、どのようなものですか?
渡部 フリーランスの先輩にサポートしてもらいながら、「初めての出店」にチャレンジできる場なんです。
和菓子や小物など、それぞれの「好き」や「得意」を生かしたお店が並びます。
小針 趣味でやっていたことが、人に喜んでもらえたり収入につながったりすると、「これって仕事になるんだ!」という気づきにもなるし、大きな一歩にも繋がりますよね。
渡部 そうですね。この団体では、月3~5万円の小さなスタートを切れるように応援しています。
その一歩が、やがて店舗やキッチンカーにつながることもあるはずです。
女性のそれぞれのペースを尊重した交流の場が、小さな”やりたい”を形にして、地域を盛り上げていくと信じています。
次回のスタートアップマルシェは11月24日に開催されるので、ぜひ足を運んでみてくださいね。

 

不安とともに走り出した駆け出し時代

 

ー フリーランスになったきっかけ

 

小針 次に、フリーランスをはじめたきっかけや、駆け出しの頃のエピソードを教えていただきたいです!
白岩 わたしは8年前に出産をきっかけに仕事を辞め、泉崎村に引っ越してきました。
しばらくは育児に専念していましたが、「そろそろ経済的にも精神的にも自立したい」と思うようになって。
子どもとの時間も大事にしながら、自分のキャリアや好きを生かせる働き方を探し始めました。
小針 いくつかの選択肢の中で「フリーランス」を選んだのは、何かきっかけがあったのでしょうか?
白岩 あるとき図書館で手に取った「主婦が起業する本」をきっかけに、在宅で働く方法があることを知りました。
これなら育児と両立しながら働ける、と思ったものの、前職は事務職だったので特別な資格もスキルもなくて‥。
当時は「わたしにできることなんてあるのかな」と不安でした。
小針 わたしも特別なスキルがないままフリーランスになったので、不安な気持ち、本当に共感します‥。
どうやってその不安を乗り越えたんですか?
白岩 まずは「できることからやってみよう」と考えました。
在宅でできる仕事をいろいろと調べていたら「オンライン秘書」という仕事を見つけて。
なるほど、これなら事務職のキャリアを生かせる!と思い、早速挑戦してみることにしました。
小針 考えすぎずに「まずはやってみる」という精神が大切なのかもしれませんね。
オンライン秘書として、最初はどんなお仕事を受注したのですか?
白岩 最初は動画の「文字起こし」のお仕事をいただきました。始めた頃の単価はすごく低かったですが、クライアントさんからの「ありがとう」の言葉を励みに続けていけました。
その後は、先ほどもお話したとおり、白河市が主催の起業セミナーに顔を出したり、産業サポート白河の相談員さんに相談しにいったりすることで人脈も広がり、徐々にクライアントさんも増えていきましたね。
小針 次は渡部さんに、フリーランスになったきっかけや駆け出しの頃のお話をお願いできますか。
渡部 わたしは約10年間、専業主婦で子育てに専念していたんです。
子育てが少し落ち着いてきたタイミングで、「そろそろ何か仕事をはじめたいな」と思ったのですが、”10年”というブランクは思った以上に大きくて…。
白岩さんと同じで、何から始めたらいいか分かりませんでした。
小針 10年経つと、いろんなものが変わっていきますもんね。
具体的にはどんなブランクを感じましたか?
渡部 Excelのバージョンが変わっていたり、クラウドサービスが主流になっていたり…。
本当に、あのときは浦島太郎状態でしたね(笑)
小針 浦島太郎!面白い表現ですね(笑)
再就職ではなく、フリーランスという道を選んだのはなぜでしょうか?
渡部 うちには子どもが3人いるので、一人が風邪をひくと順番にまわっていくんです。だから、決まった時間・場所で働くのは現実的に難しいなと思っていて。
子どもを育てながら、自分の「働きたい」という気持ちを諦めないためにはどうしたらいいのか。模索した結果たどり着いたのが、時間に融通の利く「フリーランス」として働くという選択肢だったんです。
小針 お子さん3人を育てながらとなると、企業で決まった時間に働くというよりは、時間の融通が効くフリーランスの方が合っていたのですね。
最初はどんなお仕事から始まったんですか?
渡部 知り合いのホームページ制作を5万円程度でやりました。当時は実績もなかったので、お金を請求することにも抵抗があったくらいです。初めてなのでかなりの時間を費やしましたが、1回やってみることで流れや自分に足りないものが掴めた気がしましたね。

 

足りないものを知ってからはじまったスキルアップ

 

ー やる気の芽生えと学びの道

 

小針 白岩さんはオンライン秘書からはじまったとのことですが、そこから動画編集をはじめるに至ったきっかけは何だったのでしょうか?
白岩 始めた当時から、”何か一つ、自分の強みになるスキルを見つけたい”とずっと思っていました。そんなとき、「最近はインスタのリールが注目されている!」という話を耳にして。
ちょうどそのタイミングで動画編集の依頼をいただいたので「これは挑戦してみよう!」と思ったんです。
小針 強みになるスキルを探していた時期に、ちょうど依頼がきたのですね!
それまで、動画編集のご経験はあったのでしょうか?
白岩 いえ、一度もやったことはなくて(笑)。でもどうしても断りたくなくて、「できます!」と勢いよく引き受けたんです。
小針 ここにも白岩さんの「まずはやってみる」精神が表れていますね!
白岩 勢いよく引き受けたものの、思うようにできなくて‥。すぐ終わると思っていたら、丸一日かかってしまい、最終的にはクライアントさんから「もう大丈夫です」と言われてしまったんです。
それが本当にものすごく悔しくて、この経験をきっかけに「ちゃんとスキルを身に着けて、動画編集に特化してやっていこう」と決意しました。
小針 この出来事が、白岩さんに火をつけたんですね。
白岩 そうですね。そこでやる気に火がついて、どんどん動画を編集しているうちに、「すごく自分に合っているな」と気づいて。
もくもくと作業するのが好きなわたしには、この仕事はぴったりだったんだと思います。
小針 動画編集のスキルは、どうやって身に着けたのですか?
白岩 スクールやセミナーに通ったわけではなく、フリーランスの先輩を紹介していただき、マンツーマンで指導していただきました。しっかり教材も用意してくださって、オンラインで3か月ほどみっちりと教えてくれたんです。この経験が今の私を支えてくれていると思います。
小針 渡部さんは先ほど「最初のお仕事はホームページ制作だった」とお話してくださいましたが、お仕事を受ける前からWeb制作のスキルは身に着けていたんでしょうか?
渡部 いえ、実はわたしも白岩さんと同じで、最初の仕事を受けた後に学び始めたんです。一度やってみて「これじゃだめだ…!」と気づかされましたね。
小針 そうだったのですね!お二人とも一度壁にぶつかった後に、足りないものを自覚して学びを深めたんですね。
渡部さんは、どうやってスキルアップしたんでしょうか?
渡部 「しっかり学びたい」と考えていたときに、郡山市のハタフルアカデミー(Web制作会社が運営するWebデザイナー養成スクール)が開校するという情報がSNSで流れてきたんです。「これは運命だ!」と思い、滑り込みで申し込み、無事に一期生として入学できました。Webデザインの基礎は、ここでしっかり学べましたね。
小針 特別なスキルよりも「足りない」と気づいたときに動けるかどうかなんですね。お二人の姿から、そんな勇気をもらえた気がします。

 

「家族の助け」と「工夫」で成り立つ

 

ー 子育てと両立のコツ

 

小針 ここからは、お二人の「家庭と仕事のバランス」についてお伺いしたいと思います!
お二人はお子さんを育てながら活動されていますが、どのようにお仕事の時間を確保しているのでしょうか?
白岩 わたしは‥正直なところ、あまり器用じゃなくて。時間のやりくりは今も試行錯誤している、というのが本音なんです。
家族の協力や、保育園・幼稚園・小学校の預かりといった支援サービスの利用しながら時間を確保していますが、最初のころはいろいろ試してみました。例えば宅配を利用したり、どうにか効率よくできないかと思って勝間和代さんの(家事×効率化がテーマの)著書を読み、炊飯器ひとつでカレーをつくっていたこともあります。
小針 子育てと仕事を両立させる上で、ご家族の協力や子育て支援は不可欠ですよね‥!
白岩 本当にそうですね。そうやって家族の支えやサービスの活用、小さな試みを積み重ねながら、仕事の時間を生み出してきました。
小針 渡部さんはそのあたりはいかがでしょうか?どうやって働く時間を確保していますか?
渡部 以前は子どもが寝静まった夜9時から作業をしていたんです。でも夜型なのもあってつい集中しすぎて、気づいたら夜中の2時、3時なんてこともしばしば‥。その日はよくても、次の日の集中力に影響が出てしまうんですよね。
「これじゃ体が持たない!」と思い、それからは日中は”17時まで”と決めて、夜はなるべく作業しないようにしています。
小針 とてもリアルなお話をありがとうございます。子育てなど生活とのバランスを保ちながら働くには、”家族の協力”と”やらない時間”を決めておくことが大切なんですね。

 

「楽しい」が続ける原動力

 

ー 稼げない時期をどう乗り越えるか

 

小針 わたしは駆け出しライターだった頃、文字単価0.3円の仕事を受けていました。初月の売上は8,000円ほどで、我ながら、よく辞めずにここまで続けてこれたなぁと思います(笑)。
フリーランスは最初から稼げる人ばかりではないですが、お二人はどうして今まで続けてこられたのだと思いますか?
渡部 結局のところ、この働き方が好きだからだと思います。
最初は低単価からのスタートになることも多いからこそ、「楽しい」と思える瞬間がなければ、なかなか続けていけないですよね。
小針 本当にその通りですね‥!「もう少しだけ頑張ってみようかな」と思えるためには楽しさが必要で、それがなければ、あの時期は乗り越えられなかったかもしれません。
渡部 でも、なかなか最初から楽しさには気づけないケースもあると思います。とりあえず、最初は低単価でも手探りでやってみることが大切だと思います。だんだん波に乗ってくると、楽しさも見つけられて、そのうちお金もついてくると思いますよ!
小針 白岩さんはその点いかがでしょう?
白岩 お金を稼ぐことは大事ですが、わたしはそれ以上に「自力で知識や経験を積み上げていくこと」を⼤事にしたいなと思ったんです。もちろん会社員でもそれは得られますが、フリーランスなら自分で身につけたいスキルを選び取ることができ、努力次第でいくらでもスキルアップできるんですよね。
そういった魅力があるから、お金が大変な時期があっても、今まで続けてこれたのだと思います。
小針 お二人のお話を聞いて、フリーランスを続けられるのはどこかしらに「楽しさ」があるからこそで、さらに努力した分だけ知識や経験が積みあがっていくのが面白さなんだと思えました‥!
楽しさを忘れずに努力していけばお金は後から付いてくるので、まずはあきらめずに続けてみることが大切なのかもしれませんね。

 

ひとりだからこそ、自分を守れる判断力を

 

ー はじめる際に注意してほしいこと

 

小針 続いて、これからフリーランスになる方に向けて、「注意してほしいこと」があれば教えてください!
白岩 最近、詐欺まがいの案件が増えているので、そのあたりは注意してほしいなと思いますね。
小針 たとえばどんな場面で多いと感じますか?
白岩 在宅での仕事を始めたい方は、第一歩としてインターネット上の仕事仲介サービスを使う方も多いと思います。最近は報酬の未払いや超低単価案件、外部サイトへの誘導など、詐欺まがいのものがよく見受けられるなぁと。
小針 ありますよね‥。特に駆け出しの頃は「普通の案件なのか、そうでないのか」の区別が付きにくかったりして‥。
白岩 ネットは手軽に在宅ワークを始められる良い方法なのですが、経験が浅い時期は、フリーランスの先輩や市町村の窓口などリアルで相談できる場に足を運んでみると良いと思います。
小針 リアルのつながりが少しでもあれば、何か判断に迷ったときに相談ができるので安心ですよね。渡部さんはどうでしょうか?
渡部 フリーランスとして働いていくなら「お断りする力」も身につけていかないといけないと思っていて。なんでも「はいはい」と引き受けてしまうと、結果的に自分を追い込んでいくことにつながってしまうんですよね。依頼に対してどこまで応じるかの判断の軸を、しっかり持ってほしいなと思います。
小針 「お断りする力」ですね‥。「わたしにお仕事をくれて、本当にありがたいな」という想いが先行してしまって、なんでも応えたくなっちゃうんですよね。でも、その判断ができるようになるには、やはり数を重ねるしかないのでしょうか?
渡部 そうですね。わたしも最初はお断りできませんでしたよ(笑)。
いろいろ経験して、断り方も学んでいったという感じですね。あとは「自分を守るための知識」を知っておくことも大切だと思います。
小針 自分を守るための知識とは、具体的にはどのようなものでしょうか?
渡部 何かあったときのために、しかるべき相談先を把握しておくことです。
フリーランスは仕事の受発注からお金周りの管理まですべて自分でやる必要があるので、会社員のときのように、誰かが守ってくれるわけじゃないんですよね。
わたしも以前お金を振り込んだ後に先方と連絡が取れなくなって、「泣き寝入りするしかないのか‥」と不安になったことがありました。そのときは弁護士さんに相談し、対応の仕方を教えていただいたのでなんとか解決できました。
誰かが守ってくれるわけじゃなくても、トラブルが起きたときの相談先は知っておくと安心だと思います!

 

小さな一歩を踏み出す勇気

 

ー これから始める方へのメッセージ

 

小針 最後に、これからフリーランスを目指す方にメッセージをお願いします!
白岩 県南には起業セミナーやアテンダントさん、すでに活躍されている方など、相談できる場や機会があります
わたしも何度も相談に乗っていただき、たくさん背中を押していただきました。気になるなら、まず話を聞いてみるだけでもおすすめです!
地方だからといってあきらめずに、新しい選択肢のひとつとして考えてみてほしいと思います。
渡部 フリーランスになったばかりの頃は孤独感を感じることもあるかもしれません。
そんなときは交流会に参加し情報交換を行ったり、分からないことは専門家に相談したりなどすると良いと思います。
子育てや家事と両立する以上、100%の時間を仕事に使うのは難しいもの。
だからこそ、まずは月3〜5万円を目標にしてみるのがおすすめです。地域とつながれる場は身近にたくさんありますので、ぜひ一歩踏み出してみてください。
小針 お二人のエピソードを読んで、「わたしにもできるかな」「何かはじめてみたい」と思えるきっかけになればとても嬉しいです。
本日は貴重な時間をいただきまして、ありがとうございました!

 

フリーランスは一人で進めるからこそ孤独を感じやすいので、気軽に相談できる場を持つことも大切だと思います。

白岩さんと渡部さんは 「SOUTHクリエ部」というクリエイターの交流会を定期的に開催しています。
働き方が気になる方、繋がりを作りたい方はぜひ気軽に遊びに来てください。
(前回の様子:https://www.instagram.com/reel/DN-MHA2ErwE/?igsh=cjRtYmJqMG15Zm1o)

 


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