2019地域団体紹介パンフレット【表郷ボランティアネットワーク】
白河市の南東部。広々とした田んぼの真ん中を走る国道289号線沿いに白河市表郷(おもてごう)地域があります。
2002年、まだ“表郷村”だったこの地域に表郷村ボランティアセンターが設立されました。当初から『生まれてきて良かった、住んでいてよかった地域づくり』をテーマに、災害福祉・環境保全・文化交流の3つの分野で地域の活性化を図ってきました。この団体が現在のNPO法人表郷ボランティアネットワークへと繋がっています。
表郷ボランティアネットワークでは、一年を通して様々なイベントを開催しています。春に行われる『ふれあい春の集い』や秋の『福幸市』など、地域の皆さんが交流できるイベントの他、白河市と棚倉町をつなぐ路線バス“白棚(はくほう)線”を利用したバスツアーに協力したり、白棚線の沿線に公募で集められた案山子を並べる『かかし祭り』を開いたりと、市外や県外の皆さんも楽しめるイベントも行っています。
ここ表郷地域は、さまざまな自然環境や史跡が残る場所。地域の皆さんに魅力を尋ねると「田んぼの眺め」「天狗山の草花」「ビャッコイ」など、沢山の答えが返ってきます。そして、そのほぼ全てが身近に触れることのできる場所にあり、表郷地域の生活に溶け込んでいます。
また自然だけでなく、生活に必要なハード面も整っています。白河市と棚倉町をつなぐ国道298号沿いにはスーパーやドラッグストア、コンビニなどが集まっており、生活用品のほとんどすべてを地域内で揃えることが出来ますし、幼稚園から小学校、中学校までの教育機関もあるので、子育て世代にも優しい場所です。
市街地から離れたこの地域は『ちょうどよい田舎暮らし』という言葉がぴったりの場所かもしれません。
*
そんな表郷地域ですが、抱えている課題もあります。
一つは空き家問題。表郷地域にも空き家は点在しており、その多くが持ち主と連絡が取れなかったり、持ち主がいても利活用がされていなかったりと、維持管理が難しい物件なのだそう。
「今は少しずつ空き家の情報を集めています。おかげさまで、“使ってもいいよ”と言ってくださる方も見つかってきて。お試し住宅に使える物件や空き家バンクなどが増えていくといいのですが…」(表郷ボランティアネットワーク理事・藤田さん)。
もう一つは耕作放棄地。一面に広がる田んぼが秋になると金色の世界に変わり、美しい風景を見せてくれる表郷地域ですが、田園風景のなかに、耕作放棄地になっている田畑がちらほら見受けられます。主な理由は、農家さんの高齢化や後継者不足。地域の方からも、「使えるのに放っておくのはもったいない。毎年、何も植えられていない畑を見ると寂しくなる」という声が聞かれました。
地域の課題を解決するため、そして地域の魅力をもっと多くの方に伝えるため。今年度から、表郷ボランティアネットワークでは移住者の受け入れに力を注いでいます。
7月には『福が満開、福しまくらし情報センター』新妻さん、県中移住コーディネーターの蓬田さんをお迎えして、移住受け入れのための研修会を開催しました。
「表郷に来てほしい人はどんな人なんだろう」
「情報発信をしてくれる人がいいよね」
「農業を継いでくれる若者も欲しい」
「家族を作ってもらってね、いいね」
ワークショップ終了後には一人ひとりの考える移住者像が少しずつイメージできるように。地域の課題解決方法や眠っていた魅力について、改めて地域住民同士が考える機会となりました。
受け入れるための準備はまだ始まったばかり。これから手探りの場面もあるかと思います。
ですが、どんなことも地域の皆さんが相談役になってくれるのが一番の強み。表郷ボランティアネットワークの皆さんは、「仕事のこと、住まいのこと、なんでも聞いてください」と笑顔で答えます。地域づくりの活動をしている皆さんならではの、それぞれの得意分野を生かして相談に乗ってくれます。
また表郷地域には県外から移住された方も多くいらっしゃいます。家族で移住された方、他県からお嫁に来た方、地域おこし協力隊に着任した方などなど。皆さんのいろんな『移住経験談』を聞くことができるのも貴重です。
ここには、移住の悩みや不安などに寄り添ってくれる仲間や相談に乗ってくれる味方が沢山います。田舎暮らしに興味のある方、農業を始めてみたい方、相談してみませんか?
NPO法人表郷ボランティアネットワーク
http://omotego.wixsite.com/omotego
先輩移住者 飯塚さん(地域おこし協力隊)インタビュー
https://rakuras.jp/senior_voice/2018iiduka
地域おこし協力隊ブログ
http://omotegokyouryoku.blog.fc2.com