【レポート】塙町 農業体験モニターツアー | 福島県県南地方移住・定住相談所ラクラスしらかわ

【レポート】塙町 農業体験モニターツアー

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投稿日:2019年1月11日

2018年8月、塙町では前年に引き続き、埼玉女子短期大学国際コミュニケーション学科森川エアラインゼミ生(担当教授:森川佳世先生)による農業研修が行われました。高等教育機関のないしらかわ地域へ短大生が大勢訪れ、地元の人たちと交流を図ると伺い、早速現地に赴いて話を聞いてきました。

概要

塙町では8年前から東京、池袋サンシャインシティにて毎年「ダリアの華展」が行われています。「ダリアの華展」は全国のダリアの産地による祭典で、空間演出、ステージイベント、ワークショップ、品質展示、ダリア切花、鉢物、グッズ販売などを行うもの。

第8回ダリアの華展

第8回ダリアの華展

この「ダリアの華展」で活躍するのが今回農業研修に参加した、森川エアラインゼミの学生の皆さんです。以前は生産者や町役場の職員がダリアの花を販売していましたが、森川ゼミのみなさんが参画してくれるようになってから売上が倍増したとのこと。

森川ゼミの学生が塙町と協働するようになったのは3年前から。森川ゼミでは震災復興や地域支援活動の授業の一環として、塙町との協働を始めたそうです。

活動の内容

今回の農業体験モニターツアーは8月6日~8日の2泊3日で行われました。初日に竹パウダーの製造方法、竹パウダーを活用した農法や畑の手入れ・野菜の収穫などが行われました。7日と8日は塙町のダリアの手入れ作業や切り花体験など。

宿泊は2泊とも「湯遊ランドはなわ」で、地元農家さんたちの手作り弁当を食する機会やBBQなどもあり、地域の方達との交流も盛んに行われました。

活動の具体例

今回取材で伺ったのは7日。朝、磐城塙駅前にて21名の学生の皆さんが元気に「ダリアダンス」をお披露目してくれました。

この日のために自分たちで考えたとのこと。客室乗務員になることを希望する方が多く所属する森川ゼミでは、日頃から姿勢や所作の美しさにも気を配っているとあって、ダンスも美しいです。

地元の方々も見に来ており、お子さんも楽しそうに見ていました。風呂山公園でも「ダリアダンス」をお披露目してくれ、塙町の景色をバックに写真撮影を行いました。

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続いて「ダリア手入れ作業」が塙町地域おこし協力隊の川村空也さん、有村明希子さんの説明のもと、地元農家の皆さん他、塙町役場の職員の皆さんと一緒に行われました。

まだ蕾の状態のダリアが、茎から折れてしまわないように紐でくくる作業を、地域おこし協力隊の川村さんがわかりやすく説明してくれます。同じく地域おこし協力隊の有村さんが作業している学生たちに明るく話しかけ、和気あいあいとした雰囲気で作業は進みました。

優しい雰囲気の川村さんに「かっこいい」との声も(笑)。若者の明るさが圃場にあふれていました。

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参加者の一人に声をかけてみた

● 今年2回目の参加となる日下愛梨さん

Q1.昨年と今年で違いはありますか?

昨年は「先輩についていく」って感じだったのが、今年は自分たちが2年生ということもあって「自発的に動かなきゃ」っていう意識があります。その分、地域の方々との交流をより積極的に楽しめています。

Q2.地元の方達と関わることで感じることはありましたか?

花への愛情の深さに「すごいな」って感じます。すごく大切にされていることが伝わってきて。

Q3.足を運ぶことで意識が変わったことはありますか?

現地の方達と関わったり、足を運ぶことを通して私たちの活動を通して少しでも多くの人たちに笑顔になってもらいたいと感じるようになりました。人との関わりって大きいなと思います。社会人になっても復興支援したいって今は思うんです。

(ダリアの花)

(ダリアの花)

地域おこし協力隊の声

● 地域おこし協力隊:川村空也さん

Q1.たくさんの学生さんが来てくれてますが、学生さんに伝えたいことはありますか?

農作業は単調なので、自分たちがまず楽しまなきゃって思ってます。それはきっと学生さんにも伝わると思うので。

Q2.逆に、学生さんが来たことで感じることなどありますか?

圃場で働いてると、普段の作業では人と触れ合うことが少ないので、人が来てくれるだけで嬉しいです。最近は地元のお子さんが来て農業体験をしたり。

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● 地域おこし協力隊:有村明希子さん

Q1.学生さんが来てくれることで、何かいつもと違うこととかありますか?

私自身がすごく嬉しいです。幸福感でいっぱいというか。かわいい女の子がたくさんきてくれて、また来て欲しいしプライベートでも仲良くなりたいです。

地元の人たちもすごく楽しみにしてます。「明日は何時に来るんだっぺ」と言ってるのを聞くと、地元の人たちもイキイキしてるなと感じて嬉しいです。

Q2.学生さんたちと関わる時に気をつけてることなどありますか?

作業自体を説明するだけじゃなくて、その作業をする理由を説明するようにしています。

私自身の社会人経験からですが、「なぜこの作業が必要なのか?」「自分は何のためにこれをやるのか?」がわかっていないと作業を理解したと言えない気がするので。

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今後の展望

塙町がダリアの生産に力を入れ出したのは20年近くも前から。現在はダリアの海外販路拡大が叶い、8月下旬から中国への輸出が始まりました。口に入れるものと違い、出荷制限がかかっていないのだそうです。

郡山市出身の写真家、野口勝宏氏撮影の17種類の花の写真を機体にあしらった「東北フラワージェット」にも塙町のダリアの花は組み込まれています。野口氏と塙町との縁は以前から続いており、今回取材した埼玉女子短期大学の森川佳世教授との出会いも野口氏との縁から始まったそうです。継続的に若い世代と関わることで「花と関わる文化」を再普及したいとのこと。それが、今回参加した彼女たちから広まって、「花っていいね」と生活を豊かにするものであってほしいと、塙町まち振興課係長の星さんは話していました。

また本年は「ダリア」の他、「竹パウダー」という新しい商品も加わっての農業研修となりました。今後、自動販売機でお米を販売する「ペットボトル米」の商品開発も進めており、独自路線での農産品の販売に力を入れていく予定とのことです。

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埼玉女子短期大学エアラインコースのブログ

塙町研修2日目|AirLog


*終了しました*塙町(はなわまち)地域おこし協力隊について

http://www.town.hanawa.fukushima.jp/page/page000513.html
※ 文中の内容は予告なく変更される場合があります。

フェイスブックポスト(塙町 地域おこし協力隊)


データ

日程/2018年8月6日~8日
主催/塙町まち振興課
参加者/埼玉女子短期大学 森川エアラインゼミ(2・1年生) 21名
取材日/2018年8月7日

〈問い合わせ先〉

塙町 まち振興課
〒963-5492福島県東白川郡塙町大字塙字大町三丁目21番地
TEL/0247-43-2112(地域づくり係・商工観光係)

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